薄暗い通路で
別の部屋に移動したエルコは、幼い感じの残る石像の前にあなたを案内した。
頭の大きなリボンと長い髪、そしてロングスカートが特徴的だった。
しかしなぜかそのスカートは前が大きく捲れ上がっている。
「この娘はマリアっていうの。こう見えて、自称最強のヴァンパイアハンターより強いのよ」
「ま・・・いくら強くても石になっちゃえばそれも無意味なことなんだけど」
「ところで、なんか妙な格好で石化してると思わない?」
「こうなった経緯はね・・・」
頭の大きなリボンと長い髪、そしてロングスカートが特徴的だった。
しかしなぜかそのスカートは前が大きく捲れ上がっている。
「この娘はマリアっていうの。こう見えて、自称最強のヴァンパイアハンターより強いのよ」
「ま・・・いくら強くても石になっちゃえばそれも無意味なことなんだけど」
「ところで、なんか妙な格好で石化してると思わない?」
「こうなった経緯はね・・・」
そこは悪魔城内部、メディウサヘッドが飛び交う地帯を抜けた少し先。
何度かメディウサヘッドにぶつかり、一時的に石化されながらも無事突破し、安堵のため息をついたところ。
その直後、スカートの前側が急に舞い上がる。
「わっ、な、なにっ!?」と思った瞬間にマリアはその恰好のまま硬直した。
何が何だかわからないうちに石化し、戸惑いながらも解除しようと、いつものように体をゆする。
この世界の石化は表面を一時的に硬化させるもので、ハンターならばある程度抵抗すれば解除できる程度のものだった。
間もなく表面に亀裂が走り、解除出来たと思った。が、なぜかまだ体が動かない。
石化した眼には舞い上がったまま固まったスカートが映るのみ。
「!?」
「いつもの石化じゃない!?」
原因がわからないまま抵抗し続けるが、一向に解除される気配がない。
マリアは焦り、スカートが舞い上がった原因を考える余裕もなく、懸命に抵抗を続ける。
その努力もむなしく、解除される気配は微塵もない。
しばらくして、体をゆすりにくくなってきたことに気が付いた。
その様子から察するに、内部まで石化が進行してきているようだ。
予想外の事態にさらに焦るが、解除は相変わらずできない、原因もわからないで、
ただ身体が固まっていくのを感じることしかできなかった。
やがて、完全に石になるころには、もう意識すらも石化したかのように何の反応も示さなくなっていた・・・
「ということなんだけど、彼女からすると理不尽に石にされちゃったわけ」
「でも、実はこれね、本当のところは事故なのよ」
「事の真相はね・・・」
エルコは続きを語りだした。
石化した原因はやはりメディウサヘッドだった。
群れからはぐれて蛇行していたそれは、偶然にもマリアの背後から足の間を潜り、
そして上昇したところがスカートの中。
スカートが舞い上がったところで石化の魔力がマリアを固める。
ここまではいつもと同じ原理だったが、そこからが問題だった。
普通ならそのまま通り過ぎるだけのメディウサヘッドだが、
石化したスカートの裾にに引っかかり、脱出出来なくなっていた。
人工的な魔法生物のようなものなので、知能はなく機械的に動くのみで融通が利かない。
意図せずその場に留まり続けたメディウサヘッドは石化の魔力を放ち続ける。
そのおかげで、解除したと思った瞬間にはまだ石化状態が継続しているという現象が起こった。
マリアからは完全に死角で、スカートの下でメディウサヘッドが居座っているとは夢にも思わない。
そのうち、放ち続けた魔力は表面だけにとどまらず、内部まで侵食し始めた。
抵抗することで石化の進行を阻んでいたが、疲れて来た頃から徐々に浸食されてきた。
離脱できないメディウサヘッドはそのまま彼女を完全に石に変えていく。
そうして完全に石化した後も、メディウサヘッドは離れられず、その場に留まり続けた。
「というわけで、そんなところを発見して、私が彼女を回収してきたの」
「引っかかってたあれはちゃんと解放してあげたわよ。一緒に持ってきても面白そうだったけど・・・」
「ん?なぜそんな一部始終を見て来たかのように状況を知っているのかって?」
「まあ・・・世の中不思議なことは色々あるのよ・・・ね?」
詳しく聞き出すのも何か怖い気がしたので、あなたは深く追及するのをやめることにした。
第2弾更新は悪魔城シリーズより、マリア・ラーネッドです。
第2弾にしていきなり差分だらけです。
石化描写については、リアルに考えるとそりゃおかしい、
とお思いでしょうが(石化した眼が見えてるとか体ゆすれるとか)
細かいことは気にしない方が良いです、楽しんだもの勝ちです。
世の中不思議なことはいろいろありますので。
余談ですが線画を消してみるとより石像ぽく見えて、
これに特化した描き方も良いかなあと思うこの頃です。
あ、まだありました、gifアニメ作ったのでこちらから↓
passはmariaです。
http://www1.axfc.net/uploader/Li/so/82222
何度かメディウサヘッドにぶつかり、一時的に石化されながらも無事突破し、安堵のため息をついたところ。
その直後、スカートの前側が急に舞い上がる。
「わっ、な、なにっ!?」と思った瞬間にマリアはその恰好のまま硬直した。
何が何だかわからないうちに石化し、戸惑いながらも解除しようと、いつものように体をゆする。
この世界の石化は表面を一時的に硬化させるもので、ハンターならばある程度抵抗すれば解除できる程度のものだった。
間もなく表面に亀裂が走り、解除出来たと思った。が、なぜかまだ体が動かない。
石化した眼には舞い上がったまま固まったスカートが映るのみ。
「!?」
「いつもの石化じゃない!?」
原因がわからないまま抵抗し続けるが、一向に解除される気配がない。
マリアは焦り、スカートが舞い上がった原因を考える余裕もなく、懸命に抵抗を続ける。
その努力もむなしく、解除される気配は微塵もない。
しばらくして、体をゆすりにくくなってきたことに気が付いた。
その様子から察するに、内部まで石化が進行してきているようだ。
予想外の事態にさらに焦るが、解除は相変わらずできない、原因もわからないで、
ただ身体が固まっていくのを感じることしかできなかった。
やがて、完全に石になるころには、もう意識すらも石化したかのように何の反応も示さなくなっていた・・・
「ということなんだけど、彼女からすると理不尽に石にされちゃったわけ」
「でも、実はこれね、本当のところは事故なのよ」
「事の真相はね・・・」
エルコは続きを語りだした。
石化した原因はやはりメディウサヘッドだった。
群れからはぐれて蛇行していたそれは、偶然にもマリアの背後から足の間を潜り、
そして上昇したところがスカートの中。
スカートが舞い上がったところで石化の魔力がマリアを固める。
ここまではいつもと同じ原理だったが、そこからが問題だった。
普通ならそのまま通り過ぎるだけのメディウサヘッドだが、
石化したスカートの裾にに引っかかり、脱出出来なくなっていた。
人工的な魔法生物のようなものなので、知能はなく機械的に動くのみで融通が利かない。
意図せずその場に留まり続けたメディウサヘッドは石化の魔力を放ち続ける。
そのおかげで、解除したと思った瞬間にはまだ石化状態が継続しているという現象が起こった。
マリアからは完全に死角で、スカートの下でメディウサヘッドが居座っているとは夢にも思わない。
そのうち、放ち続けた魔力は表面だけにとどまらず、内部まで侵食し始めた。
抵抗することで石化の進行を阻んでいたが、疲れて来た頃から徐々に浸食されてきた。
離脱できないメディウサヘッドはそのまま彼女を完全に石に変えていく。
そうして完全に石化した後も、メディウサヘッドは離れられず、その場に留まり続けた。
「というわけで、そんなところを発見して、私が彼女を回収してきたの」
「引っかかってたあれはちゃんと解放してあげたわよ。一緒に持ってきても面白そうだったけど・・・」
「ん?なぜそんな一部始終を見て来たかのように状況を知っているのかって?」
「まあ・・・世の中不思議なことは色々あるのよ・・・ね?」
詳しく聞き出すのも何か怖い気がしたので、あなたは深く追及するのをやめることにした。
第2弾更新は悪魔城シリーズより、マリア・ラーネッドです。
第2弾にしていきなり差分だらけです。
石化描写については、リアルに考えるとそりゃおかしい、
とお思いでしょうが(石化した眼が見えてるとか体ゆすれるとか)
細かいことは気にしない方が良いです、楽しんだもの勝ちです。
世の中不思議なことはいろいろありますので。
余談ですが線画を消してみるとより石像ぽく見えて、
これに特化した描き方も良いかなあと思うこの頃です。
あ、まだありました、gifアニメ作ったのでこちらから↓
passはmariaです。
http://www1.axfc.net/uploader/Li/so/82222
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コメント
No title
パンチラのはずが何もはいてない状態になってるわね。
Re: No title
コメントありがとうございます!
ええまあ、世の中には不思議なことがあるものです。イッツァマジック!
ええまあ、世の中には不思議なことがあるものです。イッツァマジック!
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